共同経営とは、一つの事業を二人以上の者が,対等の立場で力を合わせて経営すること。また,その経営形態を指します。
共同経営は、一人社長よりも確かにいろいろな悩みを相談も出来て、孤独感に襲われることも共有出来て良い面はたくさんあります。
ただこの共同経営にも落とし穴があることを忘れてはいけません。共同経営だからこそのトラブルは結構たくさんあります。
昨今は家族経営でもさえもトラブルが起こるケースがよくニュースを騒がせていますね。家族でさえそうなんですから赤の他人では尚更です。
何でもそうですが、最初の上手く行っている時はいいんです。喜びを分かち合うことで、利益も平等分配出来ますし、それが当たり前だと思っているからです。
これが会社経営の規模が大きくなってきたり、またその逆に会社経営が芳しくなくなってきた時にそのトラブルは起こります。
会社経営が成長したり、衰退した時に、どう対処していくかというハンドルのイニシアチブ思考の食い違いから、その溝は広がっていくのです。
そして最後は、本当に仲の良かった共同経営者と険悪の関係になって、会社分裂や解散なんてことは予想以上によくあるのものです。
では、ここで簡単ですが共同経営者とのトラブルを事前に防ぐための5つの法則を考えてみることにしましょう。
1.自分の持っていないスキルや価値観を持った方々と組む
これは当たり前のことですが、同じスキルや価値観を持った方と組んでも全く意味がありません。そして大事なことは相手のスキルや価値観を認めることで同じ土俵での争いを避けることが出来ます。
会社経営には営業が得意な方も必要であり、また得た仕事を完結する能力も必要です。こうしたお互いの会社内での住み分けをキチンとすることで相乗効果が生まれるのものです。
2.共同経営者を尊重する
これは先ほどの「自分の持っていないスキルや価値観を持った方々と組む」にも共通しますが、まずは共同経営者という存在自体を尊重しなければいけません。
自分と考え方や方向性が違っても、そこがまずは共同経営者の意見を尊重するべきです。そして「まずは聴いてから、理解してから、自分の意見を言う」ように徹しましょう。
3.反応的な言動は避ける
人間とは自分の意見が通らないと反応的に、そう感情的になってしまいがちです。感情のぶつかり合いこそが、会社経営を台無しにする根源であることを知るべきです。
もう一度初心に戻って、何で苦労して共同経営をしてきたのか?、をよくよく思い出してみて下さい。そして共同経営者の存在が必要だったことをどうか思い出すべきでしょう。
4.成功も失敗も共同責任とする
だんだん重要な話しになってきました。そうこの「成功も失敗も共同責任とする」ということだけは決して忘れないでほしいのです。
成功して稼いだ資産は平等分配、またその逆に失敗で失った負債も平等分配なんです。これをキチンとお互いが理解出来ていないとトラブルになりますから注意です。
5.依存ではなく相互依存の関係になる
さて最後のこの相互依存関係になることが、共同経営には絶対に必要なんです。とかく人は相手に依存してしまいがちですが、まず依存関係では共同経営は上手くは行きません。
そう、1プラス1=2ではありません。1プラス1=∞にならなければいけないのです。その為にはお互いの長所を足し算ではなく掛け算にしなければいけません。
まとめ
共同経営とは一見簡単そうに見えて、結構な確率で失敗になります。この私も20歳代の時に、共同経営で失敗した経験があります。
共同経営している方々の行動の足りなさに不満を持ち始め、感情的になっては相手を傷つけるような高飛車な言葉を吐きまくった経験ですね。
それは成長期よりも安定期になってよく起こることもよく覚えておいて下さい。また成功時よりも失敗時に、その傾向は顕著に表れてくるものなんです。
特にこのブログで一番重要なことは、依存ではなく相互依存になることです。
二人以上の経営者がお互いを高め合うこと、そしてお互いの存在を認め合い、喜びや苦しみも必ずにシャアすることです。
一人では出来ないことを二人では出来る、この相乗効果こそ共同経営の醍醐味であり、一番の利点なのです。
自分本位に相手ばかりを傷つけることの無いように、常に謙虚にお互いのコミニュケーションを密に取る必要があります。
そして会社の存在意義や目的を共有して、売上げという変動する現象だけに惑わされずに、常に俯瞰した思考をすることをお勧めします。
もしあなた様が共同経営をしようとしているのであればこのブログをよく読み直して下さい。そう、共同経営こそ諸刃の剣であることをここでは肝に銘じておくべきでしょう。
感謝
下村しげお