先日「夫婦とは?」というブログを書かせて頂きましたが、かなり反響が大きかったようで、皆さまの中で結婚生活で悩まれている方々の多いことに言葉を足す必要があると思いました。
さて先日のブログでは、
「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」
を基本に書かせて頂きましたが、まさに陰陽の如くにこの言葉の陰の部分をシッカリと書かなければいけないと、こうして「夫婦とは?②」として追記させて頂きたいと考えます。
もちろん人間が生きていくに際して、綺麗事だけで済まされないことが多々あることは十分に承知しております。今回はその陰の部分の対処方法について書いてみることにしましょう。
先日のブログ更新からすぐに下記の相談がありました。これは相談者の意向ですので敢えてこのブログにて、皆さまとこの問題について考えたいと匿名を基本に掲載させて頂きます。
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はじめまして。私の夫は『性格の不一致』を主張し離婚調停を立ててきました。
私の調査によると…夫の不倫が発覚しました。発覚直前に家を出て、数ヶ月後の離婚調停でした。
婚姻費用(生活費)の支払いをせず、会社を休み、全ての財産を持って逃げてしまいそうな中、、、私と子供達が住む夫名義の家が競売にかけられることが決まった状態です。
『性格の不一致』の中に『不貞行為の証拠を掴めていない事案』も含まれているそうです。
そんな私はまだ離婚を選ばず婚姻費用の請求と慰謝料を請求する覚悟でいます。
それは『夫を愛しているから』ではありません。完全に私の悪あがきです。
『病める時も貧しい時も…』これを信じ目の前にある幸せに感謝し生きてきた結婚生活でしたが、それは悲しく辛い感情に蓋をしていただけなのかもしれません。
『夫婦』『家庭』とはなんなんでしょうか?
我々大人はこれからの子供達の幸せな『夫婦』『家庭』の為に何を育んでやれば良いのでしょうか?
「こんな私に何かできることはないのか?」と思う一方、私は我が子達と話をする時間をも持てず働かなければならない状況です。
もし お時間と何かいい案があればブログに書いていただきたいと思いコメントさせていただきました。
乱文・愚痴が過ぎました事をお詫び申し上げます。
ありがとうございました。
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以上となります。
皆さまはこの相談者からのメールを拝読して、どのようにお感じになられたでしょうか?、ここは非常に慎重に返答しなければいけないと私も一週間ほど時間を頂き思考しました。
そして・・・
まず夫婦とは「他人」だということをキチンと理解することが必要なんだと感じました。
育った環境も受けた教育も全く違いますので、当然その価値観も違います。恋愛時代は「あばたもえくぼ」でその価値観の違いが新鮮に思えたのですがそれは適度な距離があるからです。
ただ時を同じにする中で、その新鮮さが不愉快になってくるのはある意味当然のことです。だって他人が一緒に暮らすこと自体、そこに歪みが無いなんてことは一切無いのですから。
ですから性格が合わない、性格の不一致なんて当たり前なんです。この当たり前を理解しなければ、夫婦という関係を継続させることなんて出来ません。いいですか、当たり前です。
では上手くいっている夫婦とそうでない夫婦の違いはといいますと・・
それは感謝の気持ちをお互いが与え合っているか?ということです。そして「お互いを許す」「お互いを認め合う」という謙虚さを持っているか?、ということにも繋がります。
他人を変えることは出来ません。
ただ自分を変えることは自由なんです。
であれば、もし夫婦関係を長続きさせたいのであれば、相手を理解してから理解されるという成功法則を貫くしかないのです。この人間関係の原則は当然に夫婦にも当てはまるのです。
100人いれば100個の正義があります。
この言葉を何度も読み直してみて下さい。とても重要な言葉なんです。そう、みんな自分の正義を持って、そしてその正義を正当化して生きています。この相談者もそうですよね?
でもこの夫にも夫なりの正義があります。もちろん私にも私なりの正義があります。でもその正義に絶対なんてないことを知らないければいけません。絶対の正義なんて無いんですよ。
でもその正義を相手に押し付けると必ずそこに亀裂が生まれるのです。だからこそ「正義の押し売り」だけはしてはいけないのです。これが人間関係に悩まれる原因のNO.1なんです。
確かにこの相談者の方だけの文面を拝読させて頂きますと、ひどい夫だと思います。別れるに相当の夫だと思います。でも私はこの夫の話しを聞いてはいませんので判断出来ません。
ただこれだけは確かです。
それはこの夫婦はお互いの正義を相手に押し付け、そして感謝の念を忘れて(自分でも気づいていない)相手を「悪者」として自分自身を納得させようとしているのだと思います。
繰り返しますが「夫婦とは他人」です。
その夫婦にお子様が出来て「家族」となります。
が一番大事な「夫婦」がお互いを思いやれなければ、家族もまた成立しないことになるのです。子供にとってこれほどの不幸はありません。でも全てはその夫婦次第なんです。
でも人間は間違う生き物です。
ですから夫婦として成立しない結婚をしてしまうこともあります。
夫婦として誓ったはいいが、それが錯覚の場合もあるのです。
仕方ないじゃないですか!
ここで自分を責めるのはやめましょう。全く無意味ですし逆にお子様に申し訳ないです。
であれば、やり直すしかありません。後ろを振り返っては愚痴をこぼしている時間があるのであれば、前に進むことを考えるべきではないでしょうか。そう今を、これからをです。
確かに「お金の問題」が関わってきますと苦しいこともあるかとは思います。が、これも全て「自分が選択したこと」なんです。そこはシッカリと認めなければいけませんよ。
戦うのであればそれも結構です。でもお子様は関係ありません。そこは命をかけて守ってあげて下さい。それがお子様にとってたった一つの「母親からの無償の愛情」だからです。
お子様に育むもの・・・それこそ「母親からの無償の愛情」ではないしょうか?
大丈夫です!
どんな失敗も全て良い経験です。今から、これから幸せを取り戻せばいいんです。そして一日も早く元気になって、笑顔になって、お子様を思いっきり抱きしめてあげましょうよ。
それが出来るのは貴女様以外にはいないんです。誰も代役をすることは出来ません。お子様にとって貴女様はたった一人のお母さんなんです。このご縁だけは絶対なんです。
さあ、戦うことを決断したのであれば徹底的に戦ってお子様のためにも必ず勝ちましょう。そして自分たち家族(貴女様とお子様)の人生はこれからまた一歩一歩進んでいきましょう。
たった一回の失敗をどうか引きづらないように、キッパリと別れて良き思い出にしちゃいましょう。そしてお子様とまた素敵な家庭を作ればいいんです。それは貴女様の任務ですからね!
人間生きていればいろいろあります。楽しいこともあれば苦しいこともあります。愛することもあれば憎むこともあります。それを俯瞰して見れるようになることを人は「成長」と言います。
感謝
下村しげお